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2019年10月

2019年10月29日 (火)

川柳と川柳性

10月のつづきの会で、「川柳性」を意識した作句、選句をと言われた。
川柳が川柳であるところの“川柳らしさ”とは?、ずっしり抱えて帰った。

10月のねじまき句会では、雑詠に出された句について「これは川柳ですか?」という疑問が投げかけられた。
川柳かどうかと、おもしろいかおもしろくないかは別問題だ。無点だったことで、出席者には作者の意図が伝わらなかったことは言えるが、川柳かどうかについては意見が出なかった。川柳観の問われる難問だった。

川柳は俳句のように約束事もなく、自由に書いていいと言われる。ネットを中心に、あたらしい川柳も日々目にするようになってきた。
なぜ川柳で表現するのか、川柳で何を書きたいのか、川柳をどう評価するのか、問い返すときかもしれない。

   転居不不先不不不明鳩の足  桐子

   

 

2019年10月14日 (月)

踏絵から

遠藤周作の『人生の踏絵』から。

氏はモーリャックの『テレーズ・デスケルウ』の概略を述べた後、次のように語る。

「それまでのいろんな小説の書き方では、登場人物はこういう心理だから、ああいうことをしたんだ、となっていました。

『彼女は嫉妬のためにハンカチを握りしめた』とかね。心理がはっきりわかったのです。例えばバルザックの『ゴリオ爺さん』

を読みますと、ゴリオ爺さんの行動は全て、彼の娘に対する父性愛という心理から来ていると説明できた。

ところが、現実のわれわれが何かの行動をするとき、決してただ一つの心理だけで起こしませんよね。いろんな心理が

絡み合っていて、その結果何らかの行動をしますよね。」

 

僕たちは、心理(動機)→行動で、物事をわかったこととして流してはいないか、川柳も平板な常識的価値観で作ってはいないか。

そんなことを思いました。

 

   今日は「残り福」に選者として行ってきました。

   席題「AI(人工知能)」から

      AIの趣味はさいころ振るゲーム    ひでお

 

2019年10月10日 (木)

「韻」という題の選者をさせて貰った。

取っつきにくい題で、どう作ればいいかわからなかった、と

みなさんもひどく困られたご様子。

韻には響き、音、趣などの意味があり、余韻、韻律の熟語が

よく使われている。

 

また、漢字の最初の子音を除いた音、

例えば町なら、MA TIの子音を取ったAIが母音。

その母音を揃えた、KAKI-柿 TANI-谷 YARI-槍 。

韻を踏んだ句は耳触りが楽しい。

 

掛詞のリズムや響きで有名な「セブンイレブン、いい気分」は

耳に残るキャッチコピーである。

 

始まりや語尾に同じ種類の音を揃えたり、韻の表現は幾つもある。

佳句が多く最後まで悩みつつ手放した句に申し訳なさで胸が痛んだ。

韻の深さを思う。

 

   駱駝明るく生きているふり    真理子

 

 

 

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